「留学なしでネイティブレベルの英語力を身につける」社会人専門の英語コーチの立石健悟です!
今回は、
- 忙しい社会人が
- 一から、独学で、かつ効率的に
- 英語をマスターするために知っておくべき
- インテイクとアウトプット
について解説します。
インテイク=覚えた英語の知識・理論を使って練習をする
インテイクとは、インプットした知識・感覚を体に定着させる訓練です。インプットしたものをアウトプットにつなげる橋渡しの役割となるため、インテイクは非常に大事です。
「文法ばかりやっていても英語を話せるようにならない」理由は、インテイクという橋渡しをきちんと行っていないからなんです。
インテイクで行う勉強法は、以下の通りです。
・音読
・例文暗唱
・シャドーイング、オーバーラッピングなど通訳練習
・瞬間英作文
以上の学習を行うことにより、インプットの知識を
頭でしか理解していないので、話すときには時間をかけて考えながら話さないといけない
↓
体に染みついているので、考えなくても瞬時に口を突いて出る
ようにしていきます。
例えば、勉強した関係代名詞を使って話そうとしたときに、
まずは関係代名詞が修飾する先行詞を言わなきゃ」
「そして先行詞が人だから関係代名詞はwhoだな」
「このwhoは主格?目的格?あ、主格だ」
「主格ってことは、後ろには主語じゃなくて動詞から始めなきゃ」
なんていちいち考えていたら、まともな会話なんてできません。
英語学習において、
頭で理解したものを体に定着させていくインテイクは非常に重要ということです。
せっかくインプット量を多くしても、インテイクをしっかりと行わないと、インプットしたものをアウトプットに変えることができません。
インプットからアウトプットへ、インテイクという架け橋をしっかりと作りましょう。
アウトプット=練習で体得したことを使って実際に話す・書く
アウトプットとは、英語を話したり書くことを指します。
このアウトプットの力を伸ばすことが、みなさんのゴールである「英語力を伸ばす」ことだと言えます。
アウトプットで行う勉強法は、
- 能動的アウトプット
- 受動的アウトプット
の2つに分かれており、この2つを行うことでアウトプット力を伸ばしていきます。
能動的アウトプット学習法=話す、書く練習をする
能動的アウトプット学習法とは、実際に英語を話す・書くことで、英語の話す・書く能力を上げていくことをいいます。
話す練習は、実際に話す相手がいないと練習できない、と思われるかもしれませんが、一人でも数多くの練習をこなすことができます。例えば、
・目の前の風景を描写する
・自分が今行っていることを実況中継する
・今頭の中で考えていることを英語にする
・電車や町中の自分の周りの会話や観ているテレビを通訳する
など、英語を話す機会は一人でいくらでも作ることができます。
大事なのでもう一度言いますが、英語を話すトレーニングをするのにネイティブの相手は必ずしも必要ではありません。
また、英語を話すことはスピード勝負なので、文法や単語の選択でのミスをしてもかまわないので、できるだけ速く、多く話すことを心がけてください。
もっと詳しく知りたい方は、一人でもできる!英語スピーキング独学練習法をクリック
書く練習法には、以下のような方法があります。
・英文日記を書く
・読んだ本や新聞記事の要約や感想を英語で書く
・英語専用twitterアカウントを作り、英語のツイートをする
英語を書くときは、話すときとは2つの大きな違いがあります。
- 書く英語は、時間を使って考えながら書くことができる
- 書いた英語は後から見直し・修正することができる
なので、英語を書く練習をする際には、インプットでの知識を最大限に活用し、時間をかけてもいいのでできるだけ正確な英語を書くように心がけて下さい。
受動的アウトプット学習法=多読・多聴でアウトプットの練習をする
受動的アウトプット学習法とは、多読や多聴を通して英語の話す・書く能力を上げていくことをいいます。
あれ、多読・多聴ってインプット(慣れること)の勉強法じゃなかったっけ?
って思いますよね。
その通りです。
前回の記事では、多読・多聴を通して
日本語を排除して多聴、多読を行うことにより、頭が英語の構造に慣れる
→「英語を英語で理解する感覚」と「英語で考えてそのまま英語で話す感覚」が身につく
という、いわゆる「英語を英語で処理する回路ができる」とお話しました。
前回のリンク
実は、多読・多聴はインプット(慣れること)のためだけでなく、アウトプットの能力を伸ばすことにも応用できるんです。
この「英語で考えてそのまま英語で話す感覚」こそが英語を流暢に話す際に大事な感覚になります。
英語を英語のまま処理する回路が脳にできると、英語で考えて英語で話すという処理が格段に速くなるんです。
さらに、大量の英語を読む・聴くことで、暗記した単語や理解している文法に出会うことになります。
「覚えた単語や文法は実際に使っていかないと身につかない」ですが、
「覚えた単語や文法に実際に出会う」ことでも、「実際に使う」ことと似た効果がある
ということが、第二言語習得の研究で明らかになっています。
実際に、私も毎日少しでも多くの英語を読んだり聴いたりすることは欠かせません。たとえ毎日かなりの量の英語を話していても、英語を読まない日が続くと、「あれ、今日は英語がなかなか口をついて出てこないな」「突っかかるな」となることが明らかに増えるんですよね。
以上のように、アウトプットを伸ばすためには、
- 能動的アウトプット学習法=英語を話す・書くことで、英語の話す・書く力を伸ばす
- 受動的アウトプット学習法=多読や多聴を通して、英語の話す・書く力を伸ばす+インプットで得た知識に出会う
の2つをバランスよくやっていくことが大切です。
うまく表現できなかった英語を洗い出し、インプット、インテイクに戻る
英語を話しているときや書いているとき、どうしても英語で言えない表現が出てくると思います。
それは、
単純に単語が分からなかっただけなのか、
文法の問題なのか、
発音が伝わらなかったのか、
頭でわかっているのにすぐに出てこない単語や文法があるのか、
原因は様々だと思います。
これらは、話したり書いたりすることで初めて分かる自分の弱点です。
いわゆる、「伸びしろ」です。
この弱点を克服するために、またインプットやインテイクに戻り、アウトプットに備えます。
まとめ
今回は、インテイク、アウトプットの説明を行いました。
・インテイク=覚えた英語の知識・理論を使って練習をする
・アウトプット=話す・書く練習をする
+多読・多聴で英語脳を作る&インプットした表現に出会う
・うまく表現できなかった英語を洗い出し、インプット、インテイクに戻る
誤解して欲しくないのですが、インプットの段階では一切インテイクやアウトプットをしてはいけないというわけではないですし、同時並行して行う部分も必ず出てくるでしょう。
しかし、同時で行うとしても流れとしてはインプット→インテイク→アウトプットであることを意識してバランスよく同時並行に行っていくことが非常に大切です。